歌詞解説|《The Light feat.後藤正文》– 滅火器 Fire Ex.

歌詞翻訳

皆さんこんにちは!ついに公開になりました!滅火器 Fire Ex. 4年ぶりの日本版アルバム『UNSUNG HEROES』の1曲目、《The Light feat.後藤正文》が12月9日11:20ごろ、J-WAVEのSTEP ONE内で初オンエアされました!

早速歌詞を紹介したいと思います(ページ下の方)。

この曲が生まれた背景

ラジオによると、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文氏 Gotchと滅火器 Fire Ex.はこれまでも親交があったようです。2019年に起こった「反送中」をきっかけにこのコラボは始まったようで、近年ますます問題視される東アジアを取り巻く問題に対し曲を制作しようという運びになったようです。

後藤正文氏は2020年8月時点で以下のようなツイートをしていました。

この時にすでにTwitter上の台湾音楽ファンの間では滅火器 Fire Ex.とのコラボレーションではないかと噂になっていました。滅火器 Fire Ex.側も2020年6月のyoutube配信ライブの際に、日本で新曲を出す予定と言及しており、この辺りから発売への期待が高まってきたわけです。

そして、10月23日に公式Twitter(日本)及びFB(台湾向け)で正式にリリース情報が解禁され、曲名も明らかになりました。

12月8日には後藤正文氏がTwitterでこのように話しています。

歌詞を書く際にブリッジも作らせてもらいました。「名もなきヒーロー」というタイトルのアルバムに、「光」と題して東アジアへの希望(願望や祈りでもある)を言葉にしました。そのうちMVも観られると思います。

https://twitter.com/gotch_akg/status/1336099628484239360

当初の呟きでは香港のことを思って、とありましたが、最終的には東アジアへの希望としての制作であったと語っています。

ちなみに、台湾語/台湾華語を含まない日本語曲で、完全な新曲(過去の滅火器 Fire EX.の曲のカバーではなく)はこの曲が意外にも初なんですよね。台湾語を含む場合の完全新曲としては、2019年にBrahmanとの共作《兼愛非攻》が当時初リリースでした。

では早速歌詞をみていきましょう。歌詞解説は一番下にあります。

動画

MVには第55回ゴールデン・ベル・アワード(金鐘奨)で主演男優賞に輝いた俳優の姚淳耀が出演していますよ!

歌詞

揺れる向日葵 君の手を
確かめたあの日のイエロー

街を埋めた雨傘 握る手を
称え合ったあの日のイエロー

それぞれもどかしさを
分かち合うしかないけれど

届けてその光 照らして月明かり
君らしく歩めよヒーロー

灯して今ここに 燃やしてよ心に
つながれば僕らの希望

遠く東の空に 同じ陽が昇る朝を
眺めて

誰かの小さな勇気が
僕の背中を少し押す

遠く向こうの 椅子に座る少女
飛び交う弾丸 涙目の少年

僕らは過去から何を学ぶ
君は現在に何を描く

未来は僕らの手の中 
未来は僕らの手の中

届けてその光 照らして街明かり
君らしく歩めよヒーロー

灯して今ここに 燃やしてよ心に
つながれば僕らの希望

遠く東の空に 同じ陽が昇る朝を
眺めて

求めて

Hand in hand now together we sing a song
The smile on your face brightens up the dawning sky
Watching the sunrise from now on, fear no more
Come on future (Come on future)
We are ready to go! yeah

歌詞解説

揺れる向日葵 君の手を 確かめたあの日のイエロー
これは2014年に台湾で起こった「ひまわり運動」と呼ばれる学生運動を指しています。人々はひまわりを手に、大きな運動を起こしました。ひまわりはこの運動の象徴とも言えます。単にひまわりが揺れ動いている様子よりも、ひまわり運動で人々の心が揺れ動いたことを暗に指しているのではないでしょうか。

このお話は当時、中国寄りの政治を進める国民党が与党であり、中国との間に「サービス貿易協定」を結ぶ動きに対して、台湾の学生が反発した出来事です。滅火器 Fire Ex.は台湾は台湾であるという立場であり、彼らは当時野党であった民進党支持でもあります(現在は与党)。「ひまわり運動」の為に作曲した《島嶼天光》はあまりにも有名で、名実ともに彼らを一躍台湾のトップバンドへと導いた曲です。

街を埋めた雨傘 握る手を 称え合ったあの日のイエロー
続いて香港で2014年9月に起こった反政府デモを「雨傘運動」と呼び、皆が傘をさし、反対の意思を示しました。

これら2つのフレーズに共通する「Yellow」は、それぞれの運動の象徴となった「ひまわり」と「雨傘」に見られた黄色を指しています。

それぞれもどかしさを 分かち合うしかないけど
どちらの運動も結果として、すっきりとした終わり方をしなかった。皆で行動を起こした先のもどかしさは、仲間と分かち合うしかないという意味でしょう。

君らしく歩めよヒーロー
アルバムタイトルにある「UNSUNG HEROES」(名もなきヒーロー)からも伝わる、一見小さく見える一人一人の行動が何かにつながる、その小さな行動がヒーローなのでしょう。

つながれば僕らの希望
一人の行動はちっぽけかもしれないし、その一時の行動は、世の中を動かすことができないかもしれないけれど、そうした行動が波及し連なっていくことが、希望につながるのだと思います。同アルバムの《Cycle of Freedom Soul》で『百年的追求輪迴轉世 自由的靈魂遍地開花』(長年の追求は何度も繰り返す 自由の魂は至る所で開花する)とあることにも通ずる考え方ですね。

遠く東の空に 同じ陽が昇る朝を 眺めて
台湾も香港も、はたまた日本も、同じ東アジアに位置するということは、東の空に、同じ陽が登る様子を見ることができます。太陽を希望の光=The Lightと見立て、光を目指し突き進む様子を表しているのかもしれません。


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