昨年発売された滅火器 Fire EX. の最新アルバム『無名英雄 Stand Up Like A Taiwanese』の制作背景について、ボーカルのSamこと楊大正が公式FBで複数回に分けてお届けした『楊大の故事時間』。前回に続き第三弾として『楊大の故事時間-chapter3. 少年家』の日本語訳と背景解説を書き留めます。
前回の『楊大の故事時間-chapter2.百年追求』の記事は以下からご覧ください。
楊大正の物語の時間 -チャプター3「若者よ」
「未来は君のものだから、戦おう 若者よ!」
高雄で過ごす3日目の夜、俺は再びアルバムの構想を練り直した。すでに第二次世界大戦に関する《一九四五》、1947年の非常な風景を描いた《雙城記》、昨晩書いた戒厳令の時期に関する《百年追求》、そろそろ戒厳令後について書く時期なのかもしれない。
俺が最初に思った題材は、台湾の新しい映画について話すこと。映画関連の学位を持つものとして、血の中には映画芸術へのロマンは常に一定程度流れている。
さらにここ数年役者を演じる時間は次第に長くなり、いつも夢を抱く映画少年の後ろ姿を見ては称賛している。これはまるで寝る間も惜しむ狂った奴のようだけど、一組また一組と見ていくんだ。再会したときには、アシスタントから写真家だったり照明エンジニアに成長しているんだよね。
彼らを主役に見立て、彼らのために一曲書こうと。
台湾の新しい映画の潮流は戒厳令前後のあの時のように、重要なキャラクターを演じてきた。これら先輩方は何世代にもわたる映画製作者に影響を与え、台湾が非常に多くの美しい作品を制作することに貢献した。
俺はこのトピックに最適な、取り掛かり中の作品で曲に仕上げられそうなものがあるか考えながら、フォルダーからonepiece.WAVというファイルを探し出した。このイントロは、アルバム《再會!青春》制作期間前に書き留めたもので、
アルバム《REBRON》の制作時期を過ぎても曲になるとは思っていなかった。それからone pieceと呼ぶ理由は、兵役期間に恆春で農民が玉ねぎを引っ張るのを手伝っていた1ヶ月強の間、毎晩アニメ「ワンピース」を見ていて、
自由を失った兵隊はいつも「もしも俺が自由自在に航海に出て冒険できたら、どんなに楽しいだろうか」と考えていたことに関係している。任務終了後の長期休みにこのイントロを使って一曲書いたのだが、歌詞はなく、何年も置き去りになってた。
曲を書き始めた後、映画で見られるようなシーンを書こうと試した。しかし全然進展せず、書き出したものはいつも内容に乏しく味気ないものとなってしまった。突然俺は《再會吧!北投》(注:Samが参加している演劇)のあるセリフを思い出し、特別な感覚を覚え、そして方向転換することとしたんだ。
この台詞とは『#未來 #這個地方是他們的』で、演出家柯一正のセリフだ。
それから脚本の会話には《悲情城市》の脚本、そして《一一》の主演俳優を務めた演出家の吳念真によって書かれたものだ。
(いったい〜俺の人生は彼らにどの程度の影響を与えているのだろうか。。
《悲情城市》和《十二月的妳》この2曲の歌詞に込められた映画ネタだけで、台湾の映画製作者への俺の敬意は十分伝わっているだろう)
(注:《悲情城市》という曲は実際にはなく、《雙城記》のことを指していると思われる)
《少年家》の歌詞は改めて設定され、戒厳令解除前夜のあのまもなく殻を破るというときの衝動とスピード感を持った。
若者よ
俺は君たちがすごく羨ましいことを知っているか?
君たち若者はなすところがある、才能に満ち溢れている。無限の創造力と体力、君たちは台湾をすごく高い場所へと導く能力を持っている。俺が16、17歳の頃過ごした生活にどんな激励が必要だろうかと考えた。そして35歳の自分は、
どんなメッセージを若いリスナーに届けるのかと考える。そうして遂にこの曲は完成した。
若者よ
俺が20年音楽事業に捧げたことを通して君たちに伝えたいことがある
中国がなくても全世界がある
「火氣音樂」(注:彼らの会社名)や「火球祭」(注:彼らが主催する音楽フェス)を見ろ!みんなが彼らの製品やステージを恐れているのなら、君が彼らが持っていない道を作り、彼らがなし得ない舞台を作ればいいじゃないか。
若者よ
俺は平凡で注目を浴びるような人ではなけれど、この世界と戦うことを放棄したことはない。
若者よ
未来は君たちのものだ
俺は君たちの後ろに立ち、君たちと一緒にああいう雑音と戦う。
優しい風が君たちの青春に吹き付けるとき、情熱的な心が衝動を止められないとき。困惑して打ち負けてはいけない。もっと自信を持って、もっと粘り強く、もっと勇気を持って、彼らと戦おう。
あなたは企業家でも銀行員でも資本家でも、はたまたビジネスマンでもないかもしれない。それでも、あなたはもっとも素晴らしく、無敵な青春の若者だ。
楊大の故事時間--chapter3.少年家
『未來的世界是你們的
跟他拼,青春少年家!』在高雄的第三天晚上,我重新整理了專輯的架構與脈絡、有了二戰時期的〈1945〉、有了1947年的悲情城市(雙城記),前一天晚上又寫了戒嚴時期的〈百年追求〉,也許時序可以來到解嚴了吧!
我第一個想到的題材是講台灣新電影,身為一個電影相關科系肄業的人士,血液中對於電影藝術的浪漫情懷始終保有一定的濃度。
再加上這幾年當演員的時間越來越長,時常望著懷抱夢想的拍片仔的背影讚嘆著,這些好像都不必睡覺的瘋子,已經一批換了一批了呀!有些人再遇到時,已經從助理變成攝影師燈光師了呢!用他們做為主角,為他們寫一首歌吧。
台灣新電影浪潮在解嚴前後那段時間,扮演著這麼重要的角色,這些前輩影響著一代又一代的影人,讓台灣產出這麼多美好的作品。
我想著這個主題是否有貼切的半成品可以拿出來延伸加工,於是我從資料夾裡找出檔名為one piece.WAV的音檔。這個前奏是《再會!青春》專輯創作期前就寫下來的,經過了《Reborn》他始終沒能變成一首歌。之所以叫做one piece是因為當兵的時候,我在恆春幫農民拔洋蔥的那一個多月,每天晚餐時間都在看「航海王」,失去自由的阿兵哥總是想著「如果我能自由自在的航海冒險該有多好」,結束任務後的長假我用這個前奏寫下了一首曲子,沒有歌詞就這樣擺了好多年。
開始寫歌後,我嘗試著建構著片場所見的畫面。但一直沒有進展,總覺得寫出來的內容空有形式貧乏無味。忽然間我想起《再會吧!北投》的某一句台詞,特別有感覺,就決定轉向了。
這句台詞是『#未來 #這個地方是他們的』是柯一正導演的台詞。
而劇本對白正是《悲情城市》的劇本以及《一一》的男主角吳念真導演寫的。
(哎呀~我的一生是要被他們影響到什麼程度啊…
我想光是〈悲情城市〉和〈十二月的妳〉這兩首歌裡面埋的電影梗,應該足以聊表我對台灣電影人的敬意了。 )〈少年家〉的詞曲經過重新設定,還是保留了解嚴前夕那種即將破殼而出的衝勁和速度感。我想了一下十六、七歲的我過著什麼樣的生活、需要什麼樣的鼓勵?再想想三十五歲的自己、能留下什麼樣的訊息給年輕一輩的聽眾?終於順利的完成這首歌。
少年仔
你知道我有多羨慕你們嗎?
你們年輕有為、才華洋溢。有無限的創意和體力,你們有能力把台灣帶到很屌很屌的高度。可是這個社會不斷的剝削你、用金錢衡量你的成就,告訴你這個地方多麽爛、多麽沒希望。他們只會叫你放棄夢想,他們用冷言冷語取代掌聲。
少年仔
我多想用我拼了二十年的音樂事業告訴你們一些事情
沒有中國你還有全世界
看看火氣音樂、看看火球祭。當大家害怕你弄黑他們的產品和舞台,你可以殺出一個他們沒有的通路、蓋起一個他們搭不出的舞台。
少年仔
我如此平凡、如此不亮眼,但我從沒放棄跟這個世界搏鬥。
少年仔
未來的世界是你們的。
我會站在你們身後,和你們一起對抗那些雜音。當溫柔的風吹在你青春的臉龐,當熱情的心止不住衝動。請不要被迷惘給擊敗。多一點自信、多一點堅持、多一點勇氣,跟他們拼吧。
也許你不是企業家、你不是銀行家、你不是資本家、你不是商業家, #但你是最厲害最無敵的青春少年家。
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