特集 | 2020年 滅火器 Fire EX.の日本ライブでよく歌われる曲10選

アーティスト特集

台湾で絶大な人気を誇り、国民的パンクバンドでもある『滅火器 Fire EX.』。近年は日本でのCD発売、年々頻度が増えている日本でのライブの他、細美武士さん率いるMONOEYESやBRAHMAN、HUSKING BEEなど、日本の音楽界を牽引する大物たちとの数々の対バン実績からも、日本の音楽との結びつきが年々強くなっていることを感じることができます。

このページを訪問しているということは、Youtubeで台湾のかっこいいバンドを見つけた!フェスや、お気に入りのバンドの対バンで滅火器 Fire EX.が出る、その準備をしたい、といったことがあるのではないかと思います。

今回は年間20回以上彼らのライブに参戦する僕がおすすめする、「日本ライブでよく歌われる曲10選」をご紹介します。

楽曲紹介の前に

滅火器 Fire EX.の呼び方って何て言うんだろう?と思う人も多いのではないでしょうか。中国語の発音は滅火器(mièhuǒqì、ミエフオチー)です。英語名はFire EX.(ファイヤーイーエックス)で、どちらで呼んでも大丈夫ですよ!彼らが日本でライブをするときは通常Fire EX.と自己紹介します。中国語で言ってもわからない人多いですしね。。

ちなみによく日本語読みで「メッカキ」とか「ショウカキ」と呼ぶ人がいますがこれは間違いですのでご注意を笑

それから、彼らの曲はほとんどが台湾語という言葉で歌われます。台湾語って何?中国語と何が違うの?という方が多いかもしれません。台湾語と中国語はまったく別物(影響を受けている部分も有りますが)で、例えば大学で中国語を勉強したことがあるという人も、台湾語を聞いて少しも聞き取れない(泣)可能性が高いです。影響を受けたと言う意味では、台湾語は日本語の影響も受けており、日本語とほぼ同じ発音の言葉も少なくないです。こうした台湾独自の発展を遂げた台湾語、いわば台湾のアイデンティティを提げて彼らは楽曲を世に送り出しています。

台湾語なんて全然わからないよー!という方。安心してください、彼らの日本ライブでは、日本語の曲(原曲は台湾語)や英語の曲、一部中国語の曲もあり、セットリストにはこういった曲が多く組み込まれていますし、台湾語の曲は言葉が理解できていなくても、どこか懐かしい聴き心地のいいものばかり。彼らの素晴らしい演奏にのせて楽しめること間違いなしです。

滅火器 Fire EX.の日本ライブでよく歌われる曲10選

1. 残像モーション feat.磯部正文

1曲目はHUSKING BEEとのコラボでも話題になった《残像モーション》。ボーカルのSamがずっと憧れていたHUSKING BEEのボーカル磯部正文さんとコラボしたこの一曲は、台湾語の原曲《欲走無路(台湾語読み:beh tsáu-bô-lōo、中国語読み:yù zǒu wú lù)》の日本語版。磯部さんが日本語作詞を担当し、直訳では現れない、磯部さんならではの単語選びを楽しむことができます。
*《欲走無路》のタイトルは通常台湾語で発音し、中国語で発音することはありません。

日本人でも難しい言い回しが出てきたりするので、日本語を勉強している台湾人からこれはどういう意味?と突っ込まれ答えられないということが多々有ります笑

ホーン隊で始まるこの曲はライブでは1曲目になることが多いですが、磯部さんと対バンするときは中盤になることもあります。

日本語版《残像モーション feat.磯部正文》の曲・歌詞解説はこちら

原曲《欲走無路》の曲・歌詞解説はこちら

2. 基隆路 Keelung Road

2曲目は、1曲目から続ける形でよく歌われる「基隆路 Keelung Road(台湾語発音:ke-lâng lōo、中国語発音:jī lóng lù)」。手拍子が起こりやすい軽快なナンバー。歌詞の中に基隆路(道の名前)という単語が出てきますが、台湾のライブでは、この道の名前がライブ開催都市の道の名前になることもあります。この曲は全編台湾語です。

《基隆路》の曲・歌詞解説はこちら

3. Don’t You Fight

3曲目は、日本でも人気の全編英語の曲『Don’t You Fight』。滅火器史上初の全編英語のこの曲は、日本で大変有名な細美武士さんとの共同制作となっています。台湾でも細美さん人気は凄まじく、2019年に台湾で行われた滅火器主催フェス『火球祭』では、ELLEGARDEN、MONOEYESとして2Days出演するなど、知名度も抜群です。

4. Pass Away

4曲目は『Pass Away』。この曲はスピード感と勢いがあり、台湾のライブではモッシュが激しくなることで知られています。ライブ前半でも後半でも歌われますが、日本の場合は比較的前半。ちなみにこの曲は超初期の曲で、2007年発売のファーストアルバム収録の曲です。上のYoutubeの音源は2017年のリマスタリング版。全編中国語ですので、日本人でも中国語学習者であれば意味が分かる方も多いはずです。

《Pass Away》の曲・歌詞解説はこちら

5. 南國的風

5曲目は『南國的風 Southern Wind(台湾語発音:lâm kok ê hong、中国語発音:nán guó de fēng)』。軽快なドラムから始まるこの曲は、観客の手拍子が生まれるのが常。ギターのOrioの軽快で難解なイントロが終わると、思わずステップを踏みたくなるようなリズミカルなAメロがスタート。タイトル通り、南国にいる気分になる曲です。映像は2016年の台湾で行われた8都市13公演の様子。台湾でのライブの様子も同時に楽しめます。全編台湾語。

《南國的風》の曲・歌詞解説はこちら

6. おやすみ台湾 (動画は台湾語版の晚安台灣)

6曲目は『おやすみ台湾』。これまでのディストーションが効いた激しい曲から一転、パンクバンドとは思えない優しいナンバーですが、実は台湾では一二を争う人気曲。僕も滅火器の中でこの曲は上位です。原曲は台湾語の『晚安台灣(中国語:wǎn ān tái wān』という曲なのですが、原曲は2009年に発売しているので、かれこれ10年以上愛されている曲ですね。ライブでは大合唱しながら、旗を掲げる人やスマホライトを照らす人が続出します。この曲が作られるに至った背景は奥深いので、別途まとめます。全編日本語。

《晚安台灣》の曲・歌詞解説はこちら

7. この島の夜明け(島嶼天光 日本語版)

7曲目は《この島の夜明け》。言わずと知れた、滅火器を台湾の国民的バンド、世界に知らしめた名曲《島嶼天光(中国語:dǎo yǔ tiān guāng)》の日本語版。2014年に起こった対中国関係(両岸関係)の事件(ここでは省略)に対し、台湾の学生が戦ったいわゆるヒマワリ運動に向けて制作された曲です。原曲は台湾語ですが、この曲は細美武士さんが日本語詞を提供、当時の台湾情勢と国民の気持ちが日本語詞からも伝わる素晴らしい一曲です。動画は2018年8月に東京渋谷で行われた「Taiwan Beats 台ワンダフル」の様子です。全編日本語。

《島嶼天光》の曲・歌詞解説はこちら

8. 海上的人

8曲目は《海上的人(中国語発音:hǎi shàng de rén)》。海の上の島、台湾に生を受けた台湾人の歌です。過去を振り返りながらも混沌とした人生を止まることなく進み続ける、そんな人間の誰しもが感じたことのある感覚を歌うこの曲は、ライブで涙する人も多く、メンバーも一段と力が入る曲です。ライブではSamはギターを途中でテックのスタッフに預け(途中から彼が弾く)、マイク片手に最前列の柵に立ち、観客に支えられながら歌うのが定番になっています。この曲は《晚安台灣》と同じく2009年に発売されたアルバム曲であり、長年愛される定番曲です。全編台湾語。

《海上的人》の曲・歌詞解説はこちら

9. 長途夜車

9曲目は2017年リリースと比較的新しい曲でありながら、一気にライブには欠かせない曲となった《長途夜車(中国語発音:cháng tú yè chē)》。繊細なギターイントロで始まり、ボーカルとの掛け合いから4人によるメロディアスな曲展開へと進んでいきます。全編台湾語。

《長途夜車》の曲・歌詞解説はこちら

10. 繼續向前行

最後の10曲目は、2016年発売の曲《繼續向前行(台湾語発音:kè-sio̍k hiòng tsiân kiânn、中国語発音:jì xù xiàng qián xíng)》。前を向いて進んでいこう!というメッセージを体感できるようなとても前向きになれる曲調曲展開で、ライブではど定番となっている曲です。全編台湾語。そしてPVを見るとわかりますが、この映像は日本で撮影されています。場所は東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県宮古市。彼らの前向きな様子と現地の施設のおじいちゃんおばあちゃんがコラボレーションしている映像は何度見ても涙が出ます。ギターのOrioもPVで泣いてるし。この企画をしてくれたスペースシャワーミュージックには感謝しかないでしょう。音楽は何かを変える力があるのです。
*《繼續向前行》の曲名は通常台湾語で発音し、中国語で発音することはありません。

《繼續向前行》の曲・歌詞解説はこちら

いかがでしたか?台湾で愛される滅火器の楽曲は、どれも聴き応えがあるものばかり。是非彼らの代表曲を聞いた後は、他にもたくさんある彼らの曲にチャレンジしてみてください。

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