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【ライブレポート】滅火器 Fire EX. SATANIC CARNIVAL 2023 (2023.6.18)

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ライブレポ/セトリ
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2023年6月18日に千葉市幕張の幕張メッセ国際展示場にて行われた滅火器 Fire EX.のライブレポートです。イチファン目線でレポートします。

前段が長いのはご愛嬌ということで笑

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およそ1年ぶりの日本ライブ

前回日本でライブを行ったのは、まだコロナ禍の2022年7月。彼らにとって長年の夢だと語ってきたFUJI ROCK FESTIVAL 2022への待望の出演がありました。それから約1年が経ち、久しぶりに日本でのライブが実現、そして幕張でのライブは実に約6年ぶり。このエリアでは過去に3回ライブを行っており、2012年と2016年のSUMMER SONIC 、そして2017年のPUNK SPRINGがあります。

ニューアルバムを引っ提げての来日

2023年6月9日には6枚目となるニューアルバム「家和萬事興」をリリースしたばかり。今回ニューアルバムからの演奏も期待されますが、実は5枚目のアルバム「無名英雄」はコロナ禍前の2019年12月にリリース、さらにその日本版「UNSUNG HEROES」はコロナ禍真っ只中の2020年にリリースされており、こちらもまだ日本のファンには十分に届けられてないのです。聴きたい曲が溜まってますよ滅火器!

先日Ken Yokoyamaと対バンを果たした滅火器

5月11日にはKen Yokoyamaとの対バンを台湾のZepp New Taipeiに招く形で実現させた滅火器 Fire EX.。結成23年、台湾ではパンクバンドのトップをひた走る滅火器 Fire EX.ですが、出演順は滅火器 Fire EX.→Ken Yokoyamaの順。Ken Yokoyamaは彼らにとってとてつもなく大きな存在なのです。ステージではKen YokoyamaのBelieverとHi-STANDARDの名曲Stay Goldで共演を果たし、淚を流したSamの姿もありました。

SATANIC FESTIVALは代表がHi-Standardの横山健が務めるPIZZA OF DEATH RECORDが主催するフェス。滅火器 Fire EX.にとってKen Yokoyamaと繋がり、彼ら主催のフェスに出演できたことはとても大きなことだと思います。(今回の来日後、メンバーはカラオケに行ってHi-STANDARDのStay GoldやStanding Stillを歌っていました笑)

ちなみにHi-STANDARDのベースの難波さんとは、Namba 69を2019年11月の火球祭 Fireball Fes.(Fire EX.が台湾で主催するフェス)に招待する形で交流しています。

ライブレポート(というか曲の解説)

6月18日のEVIL STAGEで行われた滅火器のライブ。前のバンドから転換は、ステージが横からスライドする形でメンバーも共に登場。リハでは定番曲《繼續向前行》と《雙城記》の一部を演奏(ただし、本番では2曲とも演奏せず)。

SATANIC CARNIVAL 2023 タイムテーブル

開始時間の13:45を過ぎ、サイドのモニターに滅火器の文字が映し出されると観客からは歓声があがります。日本のファンからの歓声とともに、台湾からも多くのファンが駆けつけ、「滅火器」の名前が響き渡ります。

ゆっくりとステージに現れる滅火器。1曲目は定番の《残像モーション》。憧れの先輩であるHUSKING BEEの磯部正文さんとのコラボ曲。日本ライブの1曲目はやっぱりこれですね。数少ない日本語曲で一気に日本のファンを惹きつけます。

2曲目は印象的なアルペジオのイントロで始まる全編英語の《Don’t You Fight》。ELLEGARDENの細美武士さんとのコラボ曲。日本の錚々たるアーティストとのコラボ曲を最初にぶつけてきました。会場の熱気も増し、前方に次々と人が流れていきます。

3曲目にはニューアルバム「家和萬事興」から初披露の《火山戀曲 Volcano Lover》。アルバム発売後、台湾でもまだ演奏したことのない完全初お披露目を日本のこのフェスに持ってくるとは!ロックバラード調のこの曲は、人を好きになり段々と沼にハマっていく、青春時代に誰しもが経験したであろうことを力強く歌いあげます。「When you kiss me?」(いったいいつキスしてくれるんだ?そろそろ良いだろう?と)。ORioは自分を指差して「When you kiss me?」と歌っていました笑

続いて4曲目はニューアルバム「家和萬事興」から初披露の《一百夜 Hundred Nights》。こちらも台湾ではまだ演奏したことがない完全初披露曲。クリーントーンの難解なアルペジオから始まり、「我應該離開 這个無你的城市 我想是時陣將你放袂記」(俺は離れることになる 君がいないこの街を あなたのことを忘れる時が来たんだろう)と青春時代の失恋の様子を歌います。サビに向かってパワーコードが強く掻き鳴らされ、別れを決意し前を向く姿を表現していきます。

MCではSamが日本語であいさつ。ニューアルバムが完成し、物販ブースで販売しているので買ってくれと笑 新曲をまだまだ演奏すると会場へ伝えると、観客からは歓声があがります。

5曲目はニューアルバム「家和萬事興」から《人間條件 Human Condition》。5月に先行して演奏された新曲です。Samは「にんげんじょうけん」と曲名を発しましたが、日本語的にはちょっと違和感のあるタイトル。ここで言う人間条件とは「生きていく上で必要な基本的な人間性や資質」という意味。生まれた子供に対して人間条件とは何かを伝える曲。ORioのギターで始まるイントロ。キーフレーズの「我佇你後壁」(俺がついているから)を観客と一緒に歌うSam。人生のどのステージにいようとも、どんなチャレンジ直面しているとしても、Fire EX.の音楽はいつも後ろで寄り添っているというメッセージですね。

続いて6曲目にはニューアルバム「家和萬事興」から《新歌六號 My Favorite Guitar》。4月に台湾で初演奏されて以来何度か演奏された曲。16歳でギターを買ってもらい、38歳の今でも音楽を続けている、続けることで何かが起こることを力強く伝える滅火器 Fire EX.。「想欲改變世界 啥物攏毋驚」(この世界を変えたいんだ 何も怖くなんてない)、彼らはやっぱり今でも継続したいんだ、「我上愛的 Punk Rock」(愛してやまないパンクロック)を。

7曲目はアコギの原曲をバンド版で再録したニューアルバム「家和萬事興」の《最後一個 The Last One》。パンクロックらしい、パワーコード中心の爽快なナンバー。歌い上げるのは今愛している人と一生一緒にいたいという想い。「希望你是最後一个」(あなたがどうか最後の一人でありますように)と。

8曲目は台湾で絶大な人気を誇る《十二月的妳 A One and A Two》。イントロの音源が再生されると会場のファンからは歓声があがります。Samはギターをテックの阿Bに任せ、ステージをフルに使いながら失恋ソングを丁寧に歌います。歌詞にある12月の雨とは正反対の真夏の30度を記録した幕張の会場ですが、Samの哀愁漂う声に失恋した時の経験を皆が重ねたことでしょう。「佇你離開了後 我毋捌愛過別人」(あなたが離れてから 僕はまだほかの人を愛したことがないんだ)と。パンクバンドらしくない(笑)手を左右に振る演出で会場が一体となります。

MCではSamが一言日本語で「日本の友達、本当にありがとう」と。「NO Hi-STANDARD, NO Fire EX.」だと話し、会場からはこの日一番の拍手が。台湾からのファンも多く、台湾語でも挨拶。ラストを飾る9曲目はニューアルバム「家和萬事興」から《人生尾路 Funeral Monologue》。アルバムの最後の曲でもあるこのロックバラード調の曲は、主人公はすでに亡くなっており、これから葬儀で送り出す家族に対して語りかける曲(モノローグ=登場人物の心の声)。「有恁做伴我的人生 這世人真幸福」(君と一緒に歩んだ人生 本当に幸せな一生だった」と。そう言えるように生きていかないといけないと身を奮い立たせる曲の、日本初お披露目の機会となりました。

セットリスト

  1. 残像モーション
  2. Don‘t You Fight
  3. 火山戀曲
  4. 一百夜
  5. 人間條件
  6. 新歌六號
  7. 最後一個
  8. 十二月的妳
  9. 人生尾路

ライブレポ/セトリ
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台湾音楽ノート
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